切ない言葉

切ない言葉
日本という異国で母一人子一人のシングルマザー家庭。母親
は女手一つで一生懸命働き子どもを育て、当然、家にいる母親
より子どもと一緒にいる時間は少なくなります。

母親の罪悪感(一緒にいる時間が少なく世話が十分できなくて
子どもに申し訳ない)、そして、子どもを育てるために自分が稼が
ないといけないという責任感。そうなんです、子どもを育てるため
に朝から遅くまで働き、子どもに不自由をさせないようにと頑張る
ほど、子どもと一緒にいる時間が少なくなるジレンマ。。。これは
経験しないとわかりませんが、私もそうでしたので、本当によく
わかります。母親のアキレス腱です。

子どもが大きくなり様々な興味がわき、小さい頃のように夜早く
寝なさいと言っても当然素直に従う子は少なく、夜更かし、そして
朝寝坊の悪循環。。。学校に遅刻、、へたをするとそのまま学校
を休み、、まだまだ自己管理できる年でもなく小さい頃のように
親の言うことにすべて従うわけでもない難しい年です。。。仕事に
出た母親には手に負えなくなってきます。

そんな家庭の生徒が期末試験の日にも寝坊してテストを受けれず
追試を受けないと留年してしまいます。生徒は決して能力が低い
子ではなく頭のいい子です。以前は学力でも表彰されるくらいでし
た。なので、学校を休みがちになってしまったことが残念でなりま
せん。追試の日に、追試を受けたくないと言った生徒、学校から
の電話で仕事場の母親が「お願いだから追試を受けて」と。
なんとも切ない言葉でした。

母親なんだから子どもにそんな言い方、とか、子どもがそんな風に
なったのは母親が悪い、とか、簡単に言う人たちがいます。わかった
ように批評したり、意見を言う人がいます。

経験したことのない人たちに何がわかるのでしょうか・・・母親はできる
ことを一生懸命、そして何よりも子どものために生きてきています。

「お願いだから追試を受けて」という言葉に母親の様々な想いがみえ、
本当に切なく感じました。