それ、おっしゃる通りです。（心の声）

日系の人たちに関わることになってからボランティア活動そして仕事で様々な場所、状況を経験しました。私は日本人ですが、日系の人の通訳、同行者として付き添って行きますので、相手側の日本人の方々から日系の人たちに対する不平、不満そして要求をされます。相手側は言葉のわかる私に思いのたけをぶつけてきます。そして、私の経験から推測しますが、恐らく相手側の思いは、私が日系の人たちの側なので、彼ら側の立場、味方という目で見られるようで、「自分たちの気持ち、困っていること、理解してほしいことがわかってもらえますか？（あなたはそちら側の立場でしょ！）」というのがとても強く感じられることが少なくないのです。

以前ムンド校が移転する予定だった地域の自治会の集まりに呼び出され、その地域は外国人住人が集住していた団地が多く、各自治会の会長さんたちから飛び出した不平、不満、心配ごと。「ゴミの分別がダメ、騒音で困ってる、粗大ごみの問題、路上駐車、自治会活動の不理解、等々」日常生活で困っていることのオンパレード。だから外国人学校が移転してきて外国人が増えたらもっと困るからと大反対にあいました。私の責任ではありませんが住人の方々が困っていることは事実ですし、企業で勤めているときやボランティア活動の中で十分経験してますから、反論せずじっと聞いて、心の中では「おっしゃる通り。だから学校での教育が必要なんです。学校は共生のための担い手なんです。」と叫んでました。

リーマンショックで多くの生徒の保護者たちが失業し、就職の手伝いをしていた時、就職先を見つけて問い合わせると「外国の人はせっかく仕事を教えても10円でも賃金が高い仕事が見つかると平気で辞めていくから信用できない。日本人も多く失業しているから文化、習慣そして日本語が通じる人の方を採用したい。」とよく言われ応募が出来ないことも少なくありませんでした。生徒たちの生活の安定のため失業している保護者を一人でも多く就職させたかったのですが、心の中では「おっしゃる通り」と思ってました。

ある派遣会社の社長さんが近所で暮らしていた外国人の人がある問題で警察に留置され、身元保証人があれば釈放されるということでその外国人に頼まれ、夜中にその社長さんが警察に身元引受に行って無事釈放された時、その外国人が最初に言った言葉が「神様のお陰で助かった」と。社長さんはまずはお礼だろ！っておっしゃってました。おっしゃる通りです！私もそんな経験ばかりです。


ムンド・デ・アレグリア学校ＨＰ
http://www.mundodealegria.org/