「大丈夫」は大丈夫じゃない~

「大丈夫」は大丈夫じゃない~



1990年代から現在まで仕事でもプライベートでもたくさんの南米の人たちと関わってきました。来日してすぐに覚える日本語に多いのが挨拶の言葉はもちろんですが、「大丈夫」「しょうがない」です。

日本人が日常会話で頻繁に使っているのか便利な言葉なのか、何故かその二つのフレーズは来日して日本語がわからない人でもよく使っています。

ただ、TPOがあいまいなので、言われた側の日本人が違和感を感じることも少なくありません。例えば、何か(援助、手助け)を頼まれた時に、頼まれた側の日本人が「いついつなら行けるからお手伝いできますよ」と伝えると「大丈夫」と返ってきます。この状況では日本人同士であれば普通「ありがとうございます」となります。

他にも、日本語ネイティブの日本人であれば「ありがとうございます」と答えるところに彼らは日本語で「大丈夫」と言います。長年彼らと関わってきていますが、いまだにその違和感は変わりません。おそらく「大丈夫」の母語での表現が原因だと思います。

このことは逆もしかりです。言葉には歴史的、文化的背景が含まれているので単なる通訳、翻訳にはならないですね。


ムンド・デ・アレグリア学校HP
http://www.mundodealegria.org/