複雑な思い

複雑な思い


日本の私立高校を辞め当校の高校課程に編入してきた男子生徒がいました。

母語であるポルトガル語力が低く、日本語力も学年相当ではありませんでしたが、本人と教員たちとの努力で技術系の専門課程への進学が決まりムンド校を卒業予定でした。

保護者である両親は離婚して別々に住んでおり、彼は両親の間を行ったり来たり。両親は子どもの教育・進路を最優先に考えているのだろうか?と思うくらい自分勝手。当校の高校課程を修了し卒業式に出席予定でしたが、親の都合で卒業式に出席できず、卒業証書は受け取りに来なかったですが、その後専門課程には進んだとわかったので一安心でした。

4年間の専門課程を修了したら自分の目指す道への就職も近づくのではと嬉しく思っていましたが、4年目のあと半年を残して退学したと知りました。精神的にナイーブな生徒でしたので、何があったのかわかりませんでしたが、とても残念に思いました。

先日その生徒に偶然出会い声をかけてきてくれました。「先生、覚えてる?」と。横には奥さんと赤ちゃんがいて幸せそうに見えました。彼が求めていた温かい家庭を作れたのはよかったと思いましたが、、、

私立高校、ムンド校、専門課程、どれもコンプリート出来なかったのです。それは彼だけの責任ではありません。親のサポートがないこと、子どものことを最優先で考えられない身勝手な親。子どもの将来をどう思っているのでしょうか。。。子どもの手助けをしない、むしろ足を引っ張る親に憤りを感じることを止められません。


ムンド・デ・アレグリア学校HP
http://www.mundodealegria.org/